軽金属のお話

マグネシウムの歴史

3.マグネシウムの製造法

マグネシウムを含む鉱石を製錬して金属マグネシウムを製造する方法には大別して熱還元法と電気分解法(電解法)があります。これらの方法では、それらに用いられる原料および副材料の形態によっていろいろな方式が提案され実施されてきました。近年、稼働していたものや現在稼働中のものとしては酸化物還元法では珪素により還元するピジョン(Piedgeon)法およびマグネテルム(Magnetherm)法があり、溶融塩電解法では、イーゲー(I.G.)法、ダウ(Dow)法、アルキャン多極板炉(AlcanMPC)法などがあります。これらの各製法にはそれぞれに特徴がありますが、これまでの開発研究での主な課題は、熱還元法ではバッチ方式に関わる効率の向上及び反応容器の寿命などがあり、溶融塩電解法では電解効率向上のための塩化物の完全脱水処理法および電解槽構造の改良などであります。