軽金属のお話

アルミニウムとは?

アルミニウムは、飲料缶やアルミニウムなどとして、みなさんの身のまわりにある代表的な軽金属です。密度は2.7Mg/m3、銅の8.9Mg/m3に比べて約3分の1です。

純アルミニウムは軟らかく、強さは大きくありませんが、銅や亜鉛、マグネシウム、けい素、マンガン、リチウムなどの元素を加えて合金にすることで強くなり、軽量化に適した材料として、自動車、鉄道車両、航空機、船舶、コンテナなど輸送機器に多く使われています。耐食性がよく、美しい銀白色をしており、陽極酸化被膜処理(アルマイト処理)によって着色することもできるので、装飾品や建築材料としても利用されています。純アルミニウムの電気伝導率は同の64%で、銅に次いで高い伝導率を持っています銅に比べると、重さが1/3であるため、同じ重さで同じ長さなら断面積が大きいアルミニウムは銅の約2倍の電流を通すことができます。そのため、高圧送電線やエレクトロニクス部品に使われています。アルミニウムは低温でも鉄鋼のように脆くならないため、液化天然ガス、超電導、宇宙開発分野の先端技術に活かされています。そのほか、熱伝導性がよい、加工性がよい、磁性を帯びない、反射性がよい、真空特性がよい、鋳造しやすいなどの特徴があります。アルミニウムの原料であるボーキサイト鉱石から新しい1トンのアルミニウム地金を製造するのに必要な電力は約16,000kWhなのに対し、アルミニウム缶などのスクラップから1トンの地金を製造するのに必要なエネルギーは約570kWhと3%程度で済むため、アルミニウムは省エネルギー、省資源な材料であることもよく知られています。

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