アルミニウムの歴史

3.未来の歴史を築く

　アルミニウムは、溶解再生させるエネルギーは新地金の製造エネルギーの3～5％台と少なく、リサイクル性に優れた金属です。日本国内に製品として備蓄されている約7年分のアルミニウムをリサイクル原料として有効に活用することが、地球環境には、そして未来の地球には重要なことです。例えば、みなさんの身近な所にあるアルミニウム缶のリサイクル率は約90%になっています。このようにリサイクルで環境にやさしい軽金属の歴史を築き上げていこうとしています。
さらに、もうひとつの歴史として、軽量化で環境にやさしい歴史を築いていこうとしています。アルミニウムは比重が2.7と鉄（比重7.9）や銅（比重8.9）に比べて約1/3程度ですが、合金化することで鉄に匹敵する500MPa程度の強度を持たせることができます。軽量で高強度な材料を輸送機器に使用することで、燃費のよい自動車や電車が作れます。燃費を向上させることができれば、二酸化炭素排出量を削減することができます。これらのことは「地球の未来に」、「実は最先端」にも記載されています。このように、アルミニウムは環境にやさしい材料であるとはいえ、未来を拓く、未来の歴史を築く材料といえるでしょう。